学生さんたちへのメッセージ(特に受験生、学部1・2年)

  • 学芸大学の天文研究室を目指す受験生や、既に学芸大学へ入学している学生さんたちは、研究室に配属される学部3年生になるまでに、基礎的な数学・物理学を一生懸命勉強してください。また、天文学に限らず、大学の研究室で行っている研究テーマはたいてい国際的なことが多いので、(少なくとも)英語をしっかり勉強してください。学部の3・4年生や大学院生になってから読む文献は、たいてい英語で書かれています。

本研究室に配属を希望する学部1・2年生の学生さんへ

  • 本ガイドの主旨
    • 東京学芸大学の1・2年生の皆さん。皆さんは3年生に進学する時点で学科内の各研究室(天文、気象、地震、岩石鉱物、地質)に配属されることになります。この冊子は、将来「天文研究室」への配属を希望する1・2年生の皆さんのためのガイドです。天文研究室へ配属されるまでにどのような勉強をすれば良いのかを知る手掛かりにしてください。

  • 数学と物理学の勉強
    • 大学に入学してから卒業するまでに得られる知識や経験は大変貴重なものです。その貴重な知識・経験は、自ら積極的に取り組んでこそ得られます。高い授業料を払い、長い時間(4年間!)をかけて通学するのですから、しっかり勉強してください。 3・4年生になると、専門的な勉強や研究を行うために多くの時間を費やさなければなりません。その土台となる基礎学力は、ぜひ1・2年生のうちに身に付けておいてください。1・2年生のうちに身に付けるべき基礎学力とは、数学および物理学の基礎のことです。具体的な科目を以下に挙げます。
      数学:微分積分、線形代数、複素関数
      物理:力学、電磁気学
    • これらのうち、特に微分積分・線形代数・力学は、理系の学部ではほとんど例外なく必修です(理系共通の基礎知識です)。将来、天文研究室への配属を希望する人はもちろんのこと、理科の教員(または理科出身の教員)を目指す人も必ず勉強するようにしてください。特に天文研究室への配属を希望する場合、上記の科目は最低ラインです。3年生になったら、フーリエ解析や量子力学の勉強もドンドンすることをおすすめします。 「いままで数学や物理はほとんど勉強したことがない」という新入生もいるかもしれませんが、恐れる必要は全くありません。親切かつ丁寧に書かれている良い教科書はたくさんあります(以下でも紹介します)。自分に合った教科書や授業でジックリ勉強すれば、かなり高い基礎学力を身に付けることができます(研究室配属までは2年間、大学卒業までは4年間もあるのです)。 基礎のないところに応用などあり得ません。少なくとも1・2年生の間は、上記の基礎的な科目の勉強を集中的に行ってください。

  • 教科書
    • 時間割などの都合で基礎的な科目を履修できない場合には、自分で勉強するようにしてください。この場合、良い教科書を手に入れることが重要です。もともと自分が持っている知識に合った教科書や、自分の好みのスタイルで書かれた教科書が、その人にとっての「良い教科書」です。生協や書店で自分にとっての「良い教科書」を選んでください。前書きなどを良く読んで、時間をかけて選ぶことが大切です。

      「どの教科書を読めば良いのか分からない」という人には、下記の教科書をおすすめします。

    • 岩波書店 「物理学入門コース」全10巻

      特に力学(第1巻)や電磁気学(第3・4巻)はおすすめです。また第10巻「物理のための数学」は便利です。この他に、同書店から「物理テキストシリーズ」や「数学入門コース」などが出ています。

    • 丸善 バークレー物理学コース 全5巻10冊

      岩波の物理入門コースと同程度の教科書です。 これらは、特に「学部生用」と銘打って書かれた教科書なので、新入生の皆さんがこれから勉強するのにはうってつけの教科書です。基本的に各巻独立して読むことができますが、各巻ごとに通読することが大切です。

  • その他の注意事項
    • その他、注意すべき事項を以下に示します。

      ◯数学や物理学をあまり勉強する気が無く、ただ星を見たい(観望したい)と思う1・2年生もいるでしょう。それはそれで大変結構なのですが、そういう方は天文サークル(シリウス)の方へ入ることをお勧めします。「天文研究室」は、勉強と研究を行うための「研究室」です。くれぐれも誤解しないようにしてください。

      ◯物理・数学以外の勉強(化学・生物など)もしっかりやってください。英語の学習も重要です。「大学生」の名に相応しい教養を身につけましょう。

      ◯研究室へ配属されてからは、原則として留年は認めません(病気・ケガ・経済的理由などで休学する場合を除く)。留年しないよう、卒業に必要な単位はしっかりと取っておいてください。


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