オリオン座やいっかくじゅう座の若い散開星団の近くには,ぼんやりとした小さい星雲が付随している恒星がある.これらの星雲は雲の中の宇宙塵(ダスト;固体微粒子)が星の光を反射して輝いているため,反射星雲とよばれる.反射星雲は散光星雲のうちの一つの形態である.反射星雲は恒星のスペクトルと同様の連続スペクトルがあり,その光は反射星雲を照らしている照明星から放射状の方向に偏光していることから,宇宙塵の反射・散乱光であることがわかる.
もっと詳しい説明
反射星雲の性質はそれを照らす恒星(照明星)に関わっている.質量が太陽の3倍以上の恒星は,高温になって,紫外線を放射してH2領域をつくるが,それ以下の質量の恒星は反射星雲を作るだけである.もちろん,オリオン大星雲をはじめ,すべてのH II領域には宇宙塵があるので,反射散乱光の成分も含まれている.星の進化は大質量の恒星から先にすすむので,1億年を越える年齢の散開星団には,もうH II 領域をつくる高温度星はなくなって,近くの宇宙塵が反射星雲としてみえる.プレアデス星団の写真には,それぞれの恒星の近くにハケではいたような反射星雲が見えるのは,この時期に当たるからである.
引用文献
・石田惠一(1987):星雲[反射星雲].小平桂一ほか監修(1987):天文の事典,平凡社