本ページの数年振りの改訂に際して、見つけたタイプミスを訂正した。また最近 VineLinux2.6r4上のPC-IRAF v2.12.2へのインストールの際に新たに気付いた事項 もメモとして残した。
0. ここには Vine Linux マシンにSTSDAS をインストールする方法をメモ しておく。なお STSDAS インストールの際には OS にあったバイナリを 用意しなくてはならない。基本的に Vine Linux のコアは RedHat Linux と同じであるため、「RedHat用」と記されたバイナリ・ファイル一式を 用意すれば良い。ちなみに STSDAS ホームページ上で「Linux用」と表記 されているバイナリは、「SlackWare用」を意味するので、Vine Linux には不適切であることに注意して欲しい。 ----- I. Vine Linux 2.0beta + PC-IRAF v2.11.3 環境へのインストール ----- 1.1 インストール環境 実際にインストールに成功した私の個人的な PC 環境は以下の通りで ある。 CPU : AMD K6II 300MHz OS : Vine Linux 2.0 beta Kernel 2.2.13-1vl7 on an i586 IRAF: PC-IRAF v2.11.3 /home/iraf/iraf, /home/iraf/irafbin, /home/iraf/extern STSDAS: v2.3 1.2 STSDASバイナリファイルのダウンロード STScI にある STSDAS のダウンロードページ http://ra.stsci.edu/GetSoftware.html へアクセスして次の４種類のファイル群をダウンロードする。 a) TABLES の source code、b) TABLES の pre-compiled binaries、 c) STSDAS の source code、d) STSDAS の pre-compiled binaries。 なお、pre-compiled binaries は OS に合ったものを取得する必要が あるが、先に述べたように、RedHat 用のものをダウンロードすること。 また上記 a) から d) は、それぞれ``圧縮した元ファイルそのもの'' と``圧縮した元ファイルを多くの細かいファイルに分割したもの''とが 用意されている。自分の環境に合わせてどちらかを選んで欲しい。 もちろん最終的な中身は全く同じである。 1.3 インストール 1.3-1 各ディレクトリの作成とソースファイルの設置 mkdir /usr/local/tables/tables_v2.3/source mkdir /usr/local/tables/tables_v2.3/binaries で tables 用ディレクトリを作成。 ダウンロードした tables23*.tar.Z.* ファイルを source 中、 tables23.bin.redhat.tar.Z.* を binaries 中に置く。 mkdir /usr/local/stsdas/stsdas_v2.3/source mkdir /usr/local/stsdas/stsdas_v2.3/binaries で stsdas 用ディレクトリ作成。 ダウンロードした stsdas23*.tar.Z.* ファイルを source 中、 stsdas23.bin.redhat.tar.Z.* を binaries 中に置く。 1.3-2 設定ファイルへの各種登録 vi /home/iraf/iraf/unix/hlib/extern.pkg として、 reset tables =/usr/local/tables/ task tables.pkg =tables$tables.cl reset stsdas =/usr/local/stsdas/ task stsdas.pkg =stsdas$stsdas.cl を extern.pkg に追記。さらに同じく extern.pkg 中の reset helpdb という項目に、 ,tables$lib/helpdb.mip\ ,stsdas$lib/helpdb.mip\ を追記。 1.3-3 ソースの結合＆解凍 STSDAS ホームページに用意されているインストールマニュアルの記述と 一部異なっている(tar 実行時のオプション)が、問題は無いはずである。 まず /usr/local/tables から、 cat tables_v2.3/source/tables23.tar.Z.* | uncompress | tar xvp を実行。以下同様に、 /usr/local/stsdas から、 cat stsdas_v2.3/source/stsdas23.tar.Z.* | uncompress | tar xvp を実行。 1.3-4 バイナリの結合＆解凍 /usr/local/tables/bin.redhat から、 cat ../tables_v2.3/binaries/tables23.bin.redhat.tar.Z.* | uncompress | tar xvp を実行。以下同様に、 /usr/local/stsdas/bin.redhat から、 cat ../stsdas_v2.3/binaries/stsdas23.bin.redhat.tar.Z.* | uncompress | tar xvp を実行。 1.3-5 バイナリ・リンクの作成 /usr/local/tables から、 mkpkg を実行。しばらく時間がかかり、その間 error や warning、 「そのようなファイルやディレクトリは存在しません」という メッセージが大量にスクロールしていくが、基本的には問題無し。 mkpkg 終了時の最後のメッセージが異常終了を意味していなければ ＯＫのはずである。 /usr/local/stsdas から、 mkpkg を実行。しばらく時間がかかり、その間 error や warning、 「そのようなファイルやディレクトリは存在しません」という メッセージが大量にスクロールしていくが、基本的には問題無し。 mkpkg 終了時の最後のメッセージが異常終了を意味していなければ ＯＫのはずである。 以上で STSDAS のインストールは完了である。IRAF を立ち上げて、 cl> stsdas と入力し、動作することを確認。 ----- II. Vine Linux 2.6r4 + PC-IRAF v2.12.2 環境へのインストール ----- 2.1 インストール環境 実際にインストールに成功した私の個人的な PC 環境は以下の通りで ある。 CPU : Duron 700MHz / Celeron 2.0GHz / Celeron 2.6GHz OS : Vine Linux 2.6r4 (default) IRAF: PC-IRAF v2.12.2 /home/iraf/iraf, /home/iraf/irafbin, /home/iraf/extern STSDAS: v2.3 ( 最新バージョンのインストールを試みたが、 何故か上手くいかなかった。結局、古いバージョンを インストールすることにした。) 2.2 STSDASバイナリファイルのダウンロード STScI にある STSDAS のダウンロードページ http://ra.stsci.edu/GetSoftware.html へアクセスして次の４種類のファイル群をダウンロードする。 a) TABLES の source code、b) TABLES の pre-compiled binaries、 c) STSDAS の source code、d) STSDAS の pre-compiled binaries。 なお、pre-compiled binaries は OS に合ったものを取得する必要が あるが、先に述べたように、RedHat 用のものをダウンロードすること。 また上記 a) から d) は、それぞれ``圧縮した元ファイルそのもの'' と``圧縮した元ファイルを多くの細かいファイルに分割したもの''とが 用意されている。自分の環境に合わせてどちらかを選んで欲しい。 もちろん最終的な中身は全く同じである。 2.3 インストール 2.3-1 各ディレクトリの作成とソースファイルの設置 mkdir /usr/local/tables/tables_v2.3/source mkdir /usr/local/tables/tables_v2.3/binaries で tables 用ディレクトリを作成。 ダウンロードした tables23*.tar.Z.* ファイルを source 中、 tables23.bin.redhat.tar.Z.* を binaries 中に置く。 mkdir /usr/local/stsdas/stsdas_v2.3/source mkdir /usr/local/stsdas/stsdas_v2.3/binaries で stsdas 用ディレクトリ作成。 ダウンロードした stsdas23*.tar.Z.* ファイルを source 中、 stsdas23.bin.redhat.tar.Z.* を binaries 中に置く。 2.3-2 設定ファイルへの各種登録 vi /home/iraf/iraf/unix/hlib/extern.pkg として、 reset tables =/usr/local/tables/ task tables.pkg =tables$tables.cl reset stsdas =/usr/local/stsdas/ task stsdas.pkg =stsdas$stsdas.cl を extern.pkg に追記。さらに同じく extern.pkg 中の reset helpdb という項目に、 ,tables$lib/helpdb.mip\ ,stsdas$lib/helpdb.mip\ を追記。 2.3-3 ソースの結合＆解凍 STSDAS ホームページに用意されているインストールマニュアルの記述と 一部異なっている(tar 実行時のオプション)が、問題は無いはずである。 まず /usr/local/tables から、 cat tables_v2.3/source/tables23.tar.Z.* | uncompress | tar xvp を実行。以下同様に、 /usr/local/stsdas から、 cat stsdas_v2.3/source/stsdas23.tar.Z.* | uncompress | tar xvp を実行。 2.3-4 バイナリの結合＆解凍 /usr/local/tables/bin.redhat から、 cat ../tables_v2.3/binaries/tables23.bin.redhat.tar.Z.* | uncompress | tar xvp を実行。以下同様に、 /usr/local/stsdas/bin.redhat から、 cat ../stsdas_v2.3/binaries/stsdas23.bin.redhat.tar.Z.* | uncompress | tar xvp を実行。 2.3-5 バイナリ・リンクの作成 root (tcsh) で、 setenv IRAFARCH redhat setenv iraf /home/iraf/iraf/ [irafのインストール先に合わせること] cd $iraf/unix/hlib source irafuser.csh cd /usr/local/tables [TABLESを展開した場所に合わせること] mkpkg redhat 数行のメッセージと「ok」というコメントが幾つか出てきて終了。 特にエラーなどを示すメッセージが出ていなければインストール完了。 cd /usr/local/stsdas [STSDASを展開した場所に合わせること] mkpkg redhat 数行のメッセージと「ok」というコメントが幾つか出てきて終了。 特にエラーなどを示すメッセージが出ていなければインストール完了。 以上で STSDAS(とTABLES) のインストールは完了である。IRAF を立ち上げて、 cl> stsdas と入力してパッケージをロードすれば使えるようになる。